JavaScript は Strict モードを有効にすべし (ECMAScript 5)

2012-11-09

Strict Mode を有効にする

ECMAScript 5 では、文法チェックを厳しくするための Strict Mode という機能が導入されています。

JavaScript コードの先頭行に、以下のように記述しておくと、Strict Mode が有効になります。仮に、Strict Mode が使えない環境でこの行が記述されていても、単純に無視されるだけなので、常に記述しておくことをお勧めします。

スクリプト全体を Strict Mode で動かす

'use strict';

関数の中の先頭行で ‘use strict’ と記述すると、その関数のみが Strict Mode で実行されます。

関数だけを Strict Mode で動かす

function hoge() {
  'use strict';
  ...
}

Strict Mode を有効にすると、例えば、未定義の変数を参照したときに ReferenceError が発生するようになります。

'use strict';

var num1 = 100;
print(num1);  // OK
print(num2);  // ReferenceError!

以下の例では、print(num) の時点で num が定義されていないので、一見 ReferenceError が発生しそうですが、同じスコープの中で num を定義している箇所があればエラーは発生しません。

sample.js

'use strict';

print(num);    // エラーは発生しない
var num = 100;

ただし、num を参照した時点では、値がまだ代入されていないので、undefined という値として参照されることになります。

実行結果

$ jrunscript sample.js
undefined

2012-11-09