Python でリストを昇順ソート/降順ソートする (list.sort/sorted)

リストを昇順/降順ソートする (list.sort)

昇順ソート

list オブジェクトの sort() メソッドを呼び出すと、要素が昇順ソートされます。

a = [3, 5, 2, 1, 4]
a.sort()
print(a)  #=> [1, 2, 3, 4, 5]

sort() メソッドを使用すると、リスト自身の内容が変更されることに注意してください(破壊的メソッドです)。 なお、タプルは不変なので sort() メソッドは使えません(後述の sorted() 関数を使います)。

降順ソート

sort() メソッドの reverse=True オプションを指定すると、降順ソートすることができます。

a = [3, 5, 2, 1, 4]
a.sort(reverse=True)
print(a)  #=> [5, 4, 3, 2, 1]

ソート結果を新しいリストで取得する (sorted)

list.sort メソッドの代わりに sorted 関数を使用すると、元のリストを変更せずに、ソートされた新しいリストを生成することができます。

>>> a = [3, 5, 2, 1, 4]
>>> b = sorted(a)
>>> a
[3, 5, 2, 1, 4]
>>> b
[1, 2, 3, 4, 5]

sorted 関数は、immutable なタプルに対しても適用することができます。

>>> t = (3, 1, 2)
>>> sorted(t)
[1, 2, 3]

独自クラスのオブジェクトのリストをソートする

lt 演算子を定義する方法

独自クラスのオブジェクトのリストを list.sort メソッドや sorted 関数でソートできるようにするには、 __lt__ メソッドを実装します(Less Than (<) の略です)。 次の Person クラスは、ソート時に age プロパティの値で大小比較するように実装しています。

ソート可能な Person クラス
class Person:
    def __init__(self, name, age):
        self.name = name
        self.age = age

    def __str__(self):
        return(f"{self.name}({self.age})")

    def __lt__(self, other):
        return self.age < other.age


if __name__ == "__main__":
    p1 = Person("maku", 14)
    p2 = Person("chiko", 5)
    p3 = Person("ponyo", 8)

    persons = [p1, p2, p3]
    persons.sort()  # __lt__ の実装に従ってソート

    for p in persons:
        print(p)
実行結果
chiko(5)
ponyo(8)
maku(14)

応用例として、age プロパティの値が等しい場合にさらに name プロパティの値で比較する、という実装は次のようになります(Python では文字列の大小比較も < で行えます)。

def __lt__(self, other):
    if self.age == other.age:
        return self.name < other.name
    return self.age < other.age

ソート実行時に reverse オプションを指定すれば、降順ソートに切り替えられます。

persons.sort(reverse=True)

定義済みの Person クラスに対して、後付けで比較メソッドを追加することもできます。

Person.__lt__ = lambda self, other: self.age < other.age

key パラメータを指定する方法

__lt__ メソッドを実装していないクラスのオブジェクトであっても、ソート時に key パラメータを指定すればソートが可能です。 次の例では、Person オブジェクトのリストを、age プロパティの値で昇順ソートするように指定しています。

persons.sort(key=lambda x: x.age)

このようにプロパティの値をそのまま比較に使用する場合は、operator モジュールの attergetter を使用すると、より簡潔に記述できるようになります。

from operator import attrgetter

persons.sort(key=attrgetter('age'))

さらに次のようにすれば、age プロパティの値が等しい場合は、name プロパティの値で比較する、という指定が可能です。

persons.sort(key=attrgetter('age', 'name'))

参考