まくまくHugo/Goノート
テンプレート機能を使用する (text/template, html/template)
2017-09-10
Go には標準パッケージとしてテンプレート機能が用意されています。テンプレート機能は、定型の Web ページ作成などに活用できます。

2つのテンプレートパッケージ

Go 言語には、組込みのテンプレート・パッケージとして、text/templatehtml/template パッケージが搭載されています。 Web ページの構築に使用する場合は、パラメータを HTML エスケープ処理してくれる html/template パッケージの方を利用します。

テンプレート機能の基本的な使い方

Template オブジェクトの生成

テンプレート機能を使用するには、まずは Template オブジェクトを生成します。 テンプレートファイルを使用する場合は template.ParseFiles 関数、文字列データをテンプレートとして使用する場合は template.Parse 関数を使用します。

t, err := template.ParseFiles("./template.html")
if err != nil {
	log.Fatal(err)
}

テンプレートファイルのパース処理が成功することが分かっている場合は、次のように template.Must 関数を組み合わせて使用することで、エラー処理の記述を省略することができます(エラーになった場合は panic が発生します)。

t := template.Must(template.ParseFiles("./template.html"))

テンプレートへの値の埋め込み

テンプレートへの値の埋め込みは、Template オブジェクトの Execute メソッドによって行います。 第一引数には出力先、第二引数には埋め込むデータを渡します。

data := "Hello World"
if err := t.Execute(os.Stdout, data); err != nil {
	log.Fatal(err)
}

渡されたデータは、テンプレートファイル内の、{{ . }} という部分に展開されます。 下記はシンプルなテンプレートファイルの例です。

template.html

<h1>{{ . }}</h1>

出力結果

<h1>Hello World</h1>

全体のコード

sample.go

package main

import (
	"html/template"
	"log"
	"os"
)

func main() {
	// テンプレートの読み込み
	t := template.Must(template.ParseFiles("./template.html"))

	// 値の埋め込み
	data := "Hello World"
	if err := t.Execute(os.Stdout, data); err != nil {
		log.Fatal(err)
	}
}

template.html

<h1>{{ . }}</h1>

マップや構造体をテンプレート用のデータとして使用する

Template オブジェクトの Execute メソッドには、単純な文字列だけではなく、マップや構造体を渡すこともできます(こちらの方が一般的)。 下記のコードでは、3つのキーを持つマップを渡しています。

data := map[string]int{
	"key1": 100,
	"key2": 200,
	"key3": 300,
}

if err := t.Execute(os.Stdout, data); err != nil {
	log.Fatal(err)
}

渡されたデータは、{{ .key1 }} という形で参照することができます。

<ul>
  <li>{{ .key1 }}
  <li>{{ .key2 }}
  <li>{{ .key3 }}
</ul>

次のサンプルコードでは、構造体のオブジェクトをテンプレートに渡しています。

type Book struct {
	Title string
	Author string
}
data := Book{ Title: "Golang", Author: "Maku" }
if err := t.Execute(os.Stdout, data); err != nil {
	log.Fatal(err)
}

テンプレートに渡された構造体の各フィルードの値も、マップの場合と同様な形式でアクセスすることができます。

<ul>
  <li>{{ .Title }}
  <li>{{ .Author }}
</ul>

構造体のフィールドとして、構造体やマップを持っているようなケースでは、次のようにドットで連鎖させることで参照できます。

<h1>{{ .Site.Title }}</h1>

テンプレート内でのループ処理

range キーワードを使用すると、テンプレートファイル内でループ処理を行うことができます。

template.html

<ul>
  {{ range . }}
    <li>{{ . }}
  {{ end }}
</ul>

sample.go

package main

import "html/template"
import "os"

func main() {
	t := template.Must(template.ParseFiles("./template.html"))
	data := []string{ "AAA", "BBB", "CCC" }
	if err := t.Execute(os.Stdout, data); err != nil {
		log.Fatal(err)
	}
}

出力結果

<ul>
    <li>AAA
    <li>BBB
    <li>CCC
</ul>

Go 言語のように、インデックスと値を取得しながらループ処理することもできます。

<ul>
  {{ range $i, $val := . }}
    <ul>{{ $i }} : {{ $val }}
  {{ end }}
</ul>

出力結果

<ul>
    <ul>0 : AAA
    <ul>1 : BBB
    <ul>2 : CCC
</ul>

テンプレートの中からテンプレートをインクードする

テンプレートファイルの中で、template 関数を使用すると、別のテンプレートファイルの内容をそこに展開することができます。

template.html

<h1>Hello</h1>
<p>
  {{ template "partial.html" . }}
</p>

partial.html

Hello, <b>{{ . }}</b>

入れ子構造で読み込むテンプレートファイルも、template.ParseFiles 関数で指定しておく必要があります。

sample.go

package main

import "html/template"
import "os"

func main() {
	t := template.Must(template.ParseFiles("template.html", "partial.html"))
	if err := t.Execute(os.Stdout, "Maku"); err != nil {
		panic(err)
	}
}

実行結果

<h1>Hello</h1>
<p>
  Hello, <b>Maku</b>
</p>

その他

コメント

テンプレートファイルの中で、{{/**/}} で囲んだ部分はコメントと見なされ、テンプレートのコンパイル時に削除されます。

{{/* これはコメント */}}

前後の空白を削除

テンプレート内で値を出力するときに、{{--}} で囲むようにすると、前後のスペース(前のタグからそこまでと、そこから後ろのタグまでのスペース)を削除して出力することができます。

template.html(置換部分の前後のスペースを削除)

<p>
  {{- . -}}
</p>

出力結果

<p>Hello</p>

前方のスペースのみ、あるいは、後方のスペースのみを削除することもできます。

template.html(置換部分の前のスペースだけ削除)

<p>
  {{- . }}
</p>

出力結果

<p>Hello
</p>
2017-09-10