まくまくいろいろノート
部品メモ: RS-232C (Recommend Standard number 232) ─ PIC めもめも
2002-08-01

はじめに(用語とか)

  • スペース状態 ・・・ 信号 0。入力 +3V 以上。出力 +5V ~ +15V。
  • マーク状態 ・・・ 信号 1。入力 -3V 以下。出力 -5V ~ -15V。
  • 短絡時最大出力電流 ・・・ 500mA。
  • ハードウェアフローコントロール ・・・ RTS と CTS の信号線を使ったフロー制御。RTS/CTS とも記述されます。
  • ソフトウェアフローコントロール ・・・ ソフトウェアによるフロー制御。アプリケーションで決められた特殊な記号を送信することでフロー制御を行います。RTS と CTS ワイヤは使用しません。Xon/Xoff とも記述されます。
  • DTE デバイス ・・・ 通常は PC を示します。オスコネクタを持ちます。
  • DCE デバイス ・・・ 通常は シリアルデバイスを示します。メスコネクタを持ちます。DTE デバイスと DCE デバイスをつなぐ時は通常ストレートケーブルを用います。
  • ヌルモデムケーブル/ヌルアダプタ ・・・ 送信と受信の信号線をクロスさせたものです。TxD ⇔ RxD、DTR ⇔ DSR、RTS ⇔ CTS のようにクロスされます。

DSub 9 ピン

dsub9pin.png

(DTE デバイス(PC 側)オス)

9 ピンミニ DSUB コネクタ (PC 側オス)
ピン番号表記I/O意味説明
1 DCD In Data Carrier Detect(キャリア検出) 外部端末の送受信準備ができたことを知る
2 RxD In Receive Data(受信データ)  
3 TxD Out Transmit Data(送信データ)  
4 DTR Out Data Terminal Ready(データ端末準備) PC が繋がっていることを認識させる(PC → 外部)
5 GND --- Ground(信号用グラウンド)  
6 DSR In Data Set Ready(データセット準備) 端末が繋がっていることを認識する(PC ← 外部)
7 RTS Out Request To Send (DTE の送信要求) PC の送信開始信号(フロー制御用)(PC → 外部)
8 CTS In Clear To Send(DCE の送信要求) PC への受信開始要求(フロー制御用)(PC ← 外部)
9 RI In Ring Indication(被呼表示) 電話がかかってきたことを伝える/PC の電源を制御する

PC からデータを送信するのに最低限必要なのは、TxD(3) と GND(5) です。 データを受信する時は RxD(2) が必要です。 出力の信号線は、デフォルトでマーク状態(-)かスペース状態(+)のどちらかを出力してます。

信号線COMポート接続時COMポートオープン時
TxD (3)mark(-)mark(-)
DTR (4)mark(-)space(+)
RTS (7)mark(-)space(+)

小さな回路なら、DTR(4) と RTS(7) から電源供給することができます。 といっても電流量は少ないし、マシンによって供給量が多少異なるので、あまり信頼できません。 DTR(4) と RTS(7) を並列に繋ぐと電流を増やせます。

  • CD/DCD (1) ・・・ モデムが相手側のモデムと接続を確立した時や、キャリアトーンの検出を知らせます。この信号線はめったに使用されません。
  • RD/RxD (2) ・・・ DCE から DTE へのデータ受信に使用されます。RD ワイヤは DTE デバイスがアイドル状態の時、マーク状態になります。
  • TD/TxD (3) ・・・ DTE から DCE へのデータ送信に使用されます。TD ワイヤは DTE デバイスがアイドル状態の時、マーク状態になります。逆にバッファがいっぱいの時はスペース状態になります。
  • DTR (4) ・・・ DTE デバイスの準備ができていることを示します。電源が入っていることを確かめるために使用したりしますが、あまり使われない信号線です。Windows で COM ポートを開くと 1 になり、閉じると 0 になります。
  • DSR (6) ・・・ DCE デバイスの準備ができていることを示します。電源が入っていることを確かめるために使用したりしますが、あまり使われない信号線です。
  • RTS (7) ・・・ DTE デバイスと DCE デバイス両方のハードウェアフローコントロールが ON の場合に使用されます。DTE がデータ受信可能(待機中)な時は、このワイヤがマーク状態になります。逆にバッファがいっぱいの時はスペース状態になります。
  • CTS (8) ・・・ DTE デバイスと DCE デバイス両方のハードウェアフローコントロールが ON の場合に使用されます。DCE がデータ受信可能(待機中)な時は、このワイヤがマーク状態になります。
  • RI (9) ・・・ モデムが呼び出し信号を受信したことを知らせます。つまり電話が鳴ったときに PC にそれを知らせます。この信号線はめったに使用されません。

非同期通信

Windows などの PC では主に非同期通信が使用されます。 同期通信のように常に信号をやりとりしていないため、データの送信を示すためのスタートビットが必要になります。 データを送信していない時(アイドル時)は TX はマーク状態 (1) になっているので、スタートビットは 0 の信号になります。 1 つのデータの構造は次のようになります。

スタートビット
(1 bit)
データ
(4 ~ 8 bits。主に 8 bits)
ストップビット
(1 bit)

ケーブル長

24 ゲージワイヤの実用的なケーブル長
Baud Rate シールドケーブル非シールドケーブル
1101500 m300 m
3001200 m
1200900 m150 m
2400600 m
4800150 m75 m
960075 m30 m
2002-08-01