ElementTree XML API
Python 2.5 以降には、XML を扱うための標準 API として、ElementTree XML API が用意されています。
ElementTree
では、パースした XML を DOM オブジェクトとしてメモリ上に保持するため、XML データを読み込んだあとは、各 XML 要素へ柔軟にアクセスすることができます。
XML ファイルをパースする
ElementTree
モジュールが提供している ElementTree.parse
関数を使って、XML ファイルを読み込むことができます。
ElementTree.parse
関数は、読み込んだ XML をパースして ElementTree オブジェクトとして返します。
ElementTree
オブジェクトは、XML ツリー全体を表現するオブジェクトです。
XML ツリーの先頭要素を表す Element オブジェクトは、ElementTree#getroot()
メソッドで取得することができます。
XML 形式の文字列をパースする
XML ファイルではなく、XML 形式のテキストをパースしたいときは、ElementTree.fromstring(str)
関数を使用します。
戻り値は、先頭要素を表す Element
オブジェクトになります。
Element オブジェクトから要素の情報を取得する
Element
オブジェクトは 1 つの XML 要素を表現しており、下記のようなプロパティやメソッドが用意されています。
要素に含まれるテキストノードや属性を表すためのオブジェクトは存在せず、Element
オブジェクトに付随する情報として管理されていることに注意してください。
属性 | 説明 |
---|---|
Element#tag | タグ名を取得 |
Element#text | その要素の先頭にあるテキストノードを取得(<b>これ</b> ) |
Element#tail | その要素の直後にあるテキストノードを取得(<b>...</b>これ ) |
Element#attrib | dictionary 形式で属性をすべて取得 |
Element#get(key, default=None) | 指定したキーの属性を取得 |
Element#items() | (name, value) のペアで属性をすべて取得 |
Element#keys() | 属性のキーをすべて取得 |
下記の例では、各要素のタグ名や、属性、テキストノードを再帰的に出力しています。
子要素を取得するには、Element
要素自身を for-in
ループでイテレートします。