ADB からキー入力やテキスト入力を行う (input text, input keyevent)

ADB shell 上で input コマンドを使用すると、任意のキー入力やテキスト入力をエミュレートすることができます。

キー入力の例 (input keyevent)

input keyevent コマンドを使用することで、単一のキー入力をエミュレートできます。

$ adb shell input keyevent ENTER         # Enter キー
$ adb shell input keyevent DPAD_CENTER   # D-pad 上の決定キー
$ adb shell input keyevent DPAD_RIGHT    # 右キー
$ adb shell input keyevent POWER         # 電源キー
$ adb shell input keyevent A             # キーボードの A キー
$ adb shell input keyevent TV            # TV キー(Android TV 用)
$ adb shell input keyevent NUMBER_ENTRY  # 10-key キー(Android TV 用)
$ adb shell input keyevent TV_TERRESTRIAL_DIGITAL  # 地デジキー(Android TV 用)

パラメータに指定できるキー名は、android.view.KeyEvent クラスに定義されている KEYCODE_XXX という定数の、KEYCODE_ というプレフィックスを除いたものです(参考: KeyEvent クラスの定数一覧)。

長押し

input keyevent コマンドの --longpress オプションを指定すると、キーの長押しをエミュレートできます。 次の例では、ENTER キーの長押しを再現しています(ちょっとだけ長押しして、すぐ離す、という操作と同じ振る舞いになります)。

$ adb shell input keyevent --longpress ENTER

(応用)sendevent を使う方法

よりローレベルなキー入力を再現したい場合は、sendevent コマンドを使った方法があります。 例えば、「キーを 5 秒間押しっぱなしにする」といった細かい動きを再現したいケースでは input keyevent は使えないので、sendevent を使ったシェルスクリプトなどを作ることになります。

テキスト入力の例 (input text)

テキストエリアなどにフォーカスが当たっているときに、連続したキーボード入力を行ってテキスト入力したいときは、input keyevent の代わりに input text を使用すると便利です。 スペースキーを入力する場合は、%s と指定する必要があります。

$ adb shell input text ABC%sDEF  # "ABC DEF" というキーボード入力
$ adb shell input text aAbBcCdD  # 大文字と小文字の区別も可能

キーボードやリモコン上のキーシーケンスを送り込んでいるだけなので、マルチバイト文字(日本語など)を直接入力することはできないようです。