クラスやメソッドの依存関係を調べる (jdeps, cfa)

パッケージ/クラスレベルの依存関係を調べる (jdeps)

JDK 8 に付属している jdeps コマンド を使用すると、JAR ファイル(.class ファイル)から、パッケージレベル、あるいは、クラスレベルの依存関係を調べることができます。

パッケージレベルの依存関係を調べる

すべての依存を表示(グルーピングして表示)
$ jdeps app.jar
1 行ごとに「依存元 -> 依存先」というフォーマットで出力
$ jdeps -v app.jar

あるパッケージへの依存のみを抽出したい場合は、-e オプションで次のように指定します。

com.example.util パッケージへの依存のみを表示
$ jdeps -e com.example.util.* app.jar
☝️ ワンポイント 特定のパッケージへの依存は、-p オプションでも検索することができますが、 こちらの場合は、完全にパッケージ名が一致するもののみを抽出します。 あるパッケージより下位のパッケージも含めて検索するには、上記のように -e オプションで正規表現の形でパッケージ名を指定する必要があります。

クラスレベルの依存関係を調べる

$ jdeps -verbose:class app.jar

メソッドレベルの依存関係を調べる (cfa)

YaSuenag さんの作成している cfa (Class File Analyzer) というツールを使用すると、.class ファイルを解析して、メソッドレベルの依存関係を調べることができます。

https://github.com/YaSuenag/cfa/fork しておく

実行ファイルは cfa.jar です。 Windows であれば、下記のようなバッチファイルを JAR と同じディレクトリにおいて PATH を通しておくと、どのディレクトリからでも cfa と入力するだけで実行できて便利です。

cfa.cmd
@echo off
setlocal
set jar="%~dp0%cfa.jar"
set java=java.exe
if defined JDK_HOME (
    set java=%JDK_HOME%\bin\java.exe
)
%java% -jar %jar% %*
endlocal

cfa.jar は、JRE ではなく JDK に付属している java コマンド経由で実行する必要があることに注意してください。 実行時に下記のようなエラーが発生する場合は、JRE の java コマンドを参照してしまっている可能性が高いです。

Exception in thread "main" java.io.FileNotFoundException: tools.jar does not exist.

このような場合は、JDK_HOME 環境変数に JDK をインストールしたディレクトリパス(例: C:\jdk1.8.0_65)を設定してください。 上記のバッチファイルでは、この環境変数で設定された JDK の java コマンドを参照するようになっています。

下記は cfa コマンドの使用例です。

メソッドレベルの依存関係を調べる(参照しているクラスやフィールドの情報も表示されます)
$ cfa app.jar
com.example.aaa と com.example.bbb を参照しているメソッドだけを対象とする
$ cfa -c com.example.aaa,com.example.bbb app.jar