主要なプログラミング言語には、インターネット上のセントラルリポジトリでパッケージを配布する仕組みが提供されていることが多いのですが(Ruby の RubyGems など)、Go 言語では、Git リポジトリ上(主に GitHub)に公開されたソースコードを直接取得 (go get
) してインポートする方法を採用しています。
GitHub 上のパッケージをインポートする
go get
コマンドで、GitHub リポジトリのパスを下記のように指定すると、GitHub 上で公開されている Go パッケージ(ここでは github.com/maku77/gosample
)のコードを、$GOPATH/src
ディレクトリに取得することができます($GOPATH
についてはこちらを参照)。
取得したパッケージは、標準パッケージと同じようにインポートして使用することができます。
go get
コマンドの面白いところは、GitHub 上で公開されているリポジトリ名そのものではなく、そのサブディレクトリで公開されている Go パッケージ名を指定してコードを取得できるところです(git clone
コマンドではこのようなことはできませんね)。
例えば、代表的な Pretty Print 系のパッケージである github.com/davecgh/go-spew/spew
パッケージは、GitHub 上でのリポジトリ名は https://github.com/davecgh/go-spew.git
ですが、そのサブディレクトリとして公開されているパッケージ名を指定して取得することができます。
$ go get github.com/davecgh/go-spew/spew
実際には、go-spew.git
リポジトリ以下のファイルがすべて取得されますが、その配下のパッケージを使用するユーザが特に意識する必要はありません。
下記は spew
パッケージの使用例です。
GitHub にパッケージを公開する
自作のパッケージを GitHub に公開したいときは、単純に、Go で作成したソースコードを自分のアカウントで作成した GitHub リポジトリにコミットするだけで OK です。
まずは、リポジトリ名を決めて GitHub 上で新規リポジトリを作成しましょう。
ここでは、https://github.com/maku77/gosample
というリポジトリを作成し、その中のコードを作成していくことにします。
GitHub 上で新規リポジトリを作成したら、ローカルでの作業用に git clone
で取得します。
取得先は、$GOPATH/src/github.com/<ユーザ名>/<リポジトリ名>/
というディレクトリにします(go get
コマンドの取得先に合わせる)。
$ git clone https://github.com/maku77/gosample.git $GOPATH/src/github.com/maku77/gosample
次に、簡単な Hello
関数を実装してみます。
ビルドできるか確認します。
$ go build github.com/maku77/gosample
何もエラーがでなければ成功です。
GitHub にコミットする前に、ちゃんと動作するかテストプログラムを実行して確かめておきましょう。
正しく動作していることが確認できたら、コミットして GitHub へ公開します。
$ git add gosample.go
$ git commit -m "Add Hello function"
$ git push
これで、他のユーザは go get github.com/maku77/gosample
と実行するだけで、GitHub からパッケージ取得できるようになります。