JSHint は JavaScript の静的解析ツールのひとつです。 JSLint を元に作成されていますが、より柔軟な設定ができるようになっています。
JSHint のインストール
JSHint は JSHint の Web サイト 上に直接コードを記述して実行することもできますが、通常は Node.js によるコマンドライン版(jshint
コマンド)を使用します。
Node.js がインストールされている環境であれば、npm
(Node Package Manager) コマンドを使用して簡単にインストールすることができます。
Windows 7 の場合、上記のようにインストールしたパッケージは、以下のディレクトリに保存されるようなので、このディレクトリに PATH が通っていない場合はコントロールパネルから PATH に追記しておくようにします。
C:\Users\<UserName>\AppData\Roaming\npm\
インストールが終わったら、jshint
コマンドが実行できるようになっているはずです。
JSHint の実行方法
実際に解析を行う場合は、以下のように .js
ファイルを指定して実行します。
問題が見つからなかった場合は、何も表示されません。
ファイル名の代わりにディレクトリ名を指定すれば、そのディレクトリ以下のすべての .js
ファイルに対して実行することもできます。
JSHint の設定
JSHint はデフォルトの設定では緩いチェックしか行ってくれないので、本格的に使用するには、適切な設定ファイルを用意する必要があります。 JSHint のオプション一覧は下記のサイトで確認することができます。
JavaScript コードのあるディレクトリ内に、JSON 形式の .jshintrc
ファイルを置いておくと、jshint
コマンドを実行したときにその設定が使われるようになります。
.jshintrc
ファイルが見つからない場合は、上位のディレクトリを見つかるまで上りながら探索してくれます。
つまり、プロジェクトの最上位のディレクトリに .jshintrc
を置いておけば、下位のディレクトリからその設定を利用して jshint
を実行できるということです。
別の名前の設定ファイルを使いたい場合は、--config
オプションでファイル名を指定することができます。
$ jshint --config config.json main.js
コードの一部分だけ JSHint のチェックを無効にする
ファイル内の一部のコードだけ、JSHint によるチェックを無効にするには、以下のようなコメントでコードを囲みます。
/* jshint ignore:start */
...ここに記述したコードは JSHint によるチェックの対象外となる...
/* jshint ignore:end */
行末コメントにより、一行だけチェックを無効にすることもできます。
ignoreThis(); // jshint ignore:line