CSS の属性セレクタ (attribute selectors) を使用すると、a
要素の href
属性が、http
で始まっているかどうかを調べることができます。
この仕組みを利用して、a
要素が外部リンクを示すものだけに、特殊な表示効果を与えることができます。
上記の表示サンプルでは、外部サイトへのリンクにだけアイコンを付加しています。
http
で始まっているものと定義しているため、サイト内リンクは相対パス(例: /sample.html
)で記述するようにルール化しておく必要があります。
a
要素のうち、リンク先のアドレスが http
で始まっているものは、下記のような CSS の属性セレクタで選択することができます。
a[href^="http"]
ただし、これだけだと、画像リンク (a
要素の中に img
要素があるもの)まで選択対象にしてしまうので、子要素に img
要素を含むものを対象外にする必要があります。
そのためには、下記のように :not
、:has
などを組み合わせて指定します。
a[href^="http"]:not(:has(img))
このように選択した要素に対して独自のスタイルを設定することで、リンクの表示をカスタマイズすることができます。
実は、上記のような複雑な構成のセレクタは CSS4 で実装予定のものであり、現状の Web ブラウザは対応していません。
ただし、jQuery を使えばこのような複雑なセレクタも使用することができます。
下記の例では、jQuery ですべての外部リンク要素を選択し、別タブで開くように target="_blank"
属性を追加しています。
さらに、子要素として img
を持たない場合は、externalLinkIcon
というクラスを追加しています。
$(function() {
// 外部リンクを必ず新しいタブで開く
// (rel=noopener を指定することにより、必ず別プロセスで開く)
$('a[href^=http]').attr('target', '_blank').attr('rel', 'noopener');
// 画像を含まない外部リンクにクラス属性を付加する
$('a[href^=http]:not(:has(img))').addClass("externalLinkIcon");
});
もし、純粋な JavaScript でがんばるのであれば、次のようにすれば同じような振る舞いになるはずです。 一気に面倒になりますね。。。
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
const links = document.querySelectorAll('a[href^=http]');
for (let i = 0; i < links.length; ++i) {
const link = links[i];
// 外部リンクを必ず新しいタブで開く
// (rel=noopener を指定することにより、必ず別プロセスで開く)
link.setAttribute('target', '_blank');
link.setAttribute('rel', 'noopener');
// 子に img 要素を持つ場合はアイコンを表示しない
const images = link.getElementsByTagName('img');
if (images.length > 0) { continue; }
// クラスを追加して外部リンクアイコンを表示
link.classList.add('externalLinkIcon');
}
});
スタイルシートの方では、externalLinkIcon
クラスを持つ要素に対して、外部リンクアイコンなどを付加するように設定します。
/* 先頭にアイコンを付加する場合 */
.externalLinkIcon::before {
content: url("/assets/img/icon-external-link.png");
padding-right: 3px;
}
/* 末尾にアイコンを付加する場合 */
.externalLinkIcon::after {
content: url("/assets/img/icon-external-link.png");
padding-left: 3px;
padding-right: 5px;
}
疑似要素(::before
や ::after
)を使わずに、下記のように記述する方法もありますね。
/* 末尾にアイコンを付加 */
.externalLinkIcon {
background: transparent url("/img/icon-external-link.png") center right no-repeat;
display: inline-block;
padding-right: 20px;
}